ナンバーカード管理社会
- 2022/11/07
- 19:56
官能小説シリーズ
ナンバーカード管理社会
与党第一党の自由民衆党が打ち出した、アワーナンバーカードは、日本国民を、徹底的に管理する為の制度である。自由民衆党が、政権を取ってから、もう早十年以上となった。衆参両院の議席数は、何れも過半数を獲得しており、既に事実上の独裁政権となった。そして、支援団体に、宗教団体が付いており、強力な政治的影響を与えていいる。その宗教団体は、宗教法人法により、法人格が与えられ、非課税となっている為、巨大組織に膨れ上がり、政府はこの宗教団体に呑み込まれ、牛耳られているのが、実態だ。特に、選挙対策には、協力応援を受けているので、これ等の宗教団体とは、切っても切れない深い関係である。更に、入信する閣僚らもいたり、その教団会員の議員もいる。その宗教団体の名前とは、世界統制教会である。関連団体も、多数あって、政府諮問機関のとなる場合も多い。
この世界統制教会は、元々ミッション系の教会であるが、実際には、カルト教団だと言われている。その教義自体は、可也保守的な思想が柱になっており、信者へは、教祖への忠誠と絶対服従が課せられている。教義の中の戒律を厳しく守らせて、個人の自由は、制限されている。
それらの事は、自由民衆党にとっても、都合の良い面があり、政治方針に沿うものであった。国民から自由を奪い、政府の思い通りの政治が出来るからだ。
その為、政府首脳と教団幹部たちは、お互いに協力し合い、都合のいい政策を打ち出して、国会で優位な立場を活かし、立法して行く。野党は、纏まりが無く、バラバラで、政府の暴走を抑制する事が出来ずにいる。
経済政策でも、富裕層が優先され、政府とその宗教団体の都合の良いものとなっている。
政府とその宗教団体が考えているのは、国民を管理下に置き、税金を漏らさず徴収し、国の既得権益を守り、政府とその宗教団体を未来永劫存続させる事である。
その政策の一つに、アワーナンバーカード(Our Number Card) というものがある。これは、国民に番号を振って、細かく監視、管理しようというものである。その手法として、国民にカードを作らせ、それを基に全ての個人情報を国が管理しようというのであるその個人情報は、殆ど全ての事項を網羅しており、正に管理社会の到来を予感させる。
健康・医療、 税・所得、 年金関係、 子ども・子育て、世帯情報、 福祉・介護、 雇用保険・労災等々の情報が、全て国に管理されてしまう。
具体的には、ビッグデータとして活用し、銀行口座番号や、受信料の徴収、保険証の機能、運転免許証、パスポート、所得税等の税金の徴収、交通機関の利用状況、消費動向、教育機関、選挙投票等、ありとあらゆる個人情報を利用して管理するものである。
税金等は、誤魔化しようが無くなり、国の税収が増えるのである。政府は、国からの支援金が、直ぐに口座へ振り込まれるから、このアワーナンバーカード、略してアワナカード制度が優れていると国民へアピールして、半ば強制的に登録させている。
その中でも、力をいれているのは、少子化対策である。宗教団体からも、提案された内容を元にした法案であり、既に関連法案も国会を通過して、直ぐに施行される運びとなっている。医療機関へも通達が行き、アワナカードの保険証機能を通じて、管理される事になっている。その内容は、出生率を高める為の、様々な項目が盛り込まれている。

運悪く、鈴木玲奈は、パンデミックの新型ウイルスに感染してしまったようだ。その典型的な症状の、頭痛、のどの痛み、鼻水等が見られた。彼女は、女子大学卒業後、商社の一般職で働いている。常にマスクはしていたのだが、恐らく取引先で感染してしまったのだろう。思い当たる節は、その位しか無かった。心配になって念の為、会社帰りに、薬局で買い求めた抗原キットで調べてみた。すると、そこには間違い無く、線が二本出ていた。そこで翌朝、区の発熱相談センターへ電話してみると、ある病院へ、受診するようにと、指示があった。
その病院は、通勤で駅へ行く途中にあり、彼女は毎日その前を通っていたので知っていた。一応、各診療科の看板が掛かっているので、中規模の病院かなと思った。会社へは、連絡して、事情を説明して、休みを取る事が出来た。
軽症で済む人が多い中、何故か彼女は、熱が出て、頭痛が酷く、早くこの苦しみを、何とかして欲しいと、願った。
直ぐに支度をして、マンションの部屋を後にして、その病院へと向かった。玄関へ着くと、発熱外来は、別の入り口になっていて、その案内の方へと行き、受け付けて貰えた。
部屋の片隅に座らされ、綿棒を鼻孔へ突っ込まれて検査され、新型ウィルスへの感染の診断が下った。
自宅療養の人もいる中、彼女の感染した新型ウィルスは、病院に導入されている分析装置によれば、新種の変異株であった。国からは、その変異株に感染した患者は、隔離するように、お達しが出ていたので、病院は、直ちに彼女を入院させる措置を取った。
彼女が入院した病室は、四人部屋だった。トイレ・シャワー等は共用で、急遽隔離病棟にされただけで、感染対策が施されただけの、普通の病室だ。
入院後、鈴木玲奈は、CT検査等を受け、投薬などを受けたが、症状は続き、3日間程は、固い病院のベッドの上で、苦しんだ。ナース等は、殆ど姿を見せず、何か有った時だけ、ナースコールで、呼び出す事が出来た。周りの入院患者も、咳や高熱で、具合の悪そうな人ばかりであった。それでも、玲奈は若いだけあって体力が有り、四日目には、熱も下がり、急速に回復して行った。
平熱に戻り、入院から一週間程が経つと、玲奈は漸くこの新型ウィルス感染症から、開放されるのかと思い、ホッとした。
そんな時、玲奈はナースから、退院前に、検査があると知らされます。インターホンからナースの声がして、
「今日、午後三時半から、検査が入ってますから、後で呼びだしますからね~。」
「え、検査ですか?はあ、何の検査なんですか?」
「退院前に、PCR検査とか、その他にも、決められた検査がありますからね。ちょっと時間が掛かりますよ~。」
「あー、そうなんですか?はあ、分かりました。」
「ガチャッ。」
ナースは、詳しく検査内容は言いませんでしたが、玲奈は退院出来るなら、まあいいかしらと思います。
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与党第一党の自由民衆党が打ち出した、アワーナンバーカードは、日本国民を、徹底的に管理する為の制度である。自由民衆党が、政権を取ってから、もう早十年以上となった。衆参両院の議席数は、何れも過半数を獲得しており、既に事実上の独裁政権となった。そして、支援団体に、宗教団体が付いており、強力な政治的影響を与えていいる。その宗教団体は、宗教法人法により、法人格が与えられ、非課税となっている為、巨大組織に膨れ上がり、政府はこの宗教団体に呑み込まれ、牛耳られているのが、実態だ。特に、選挙対策には、協力応援を受けているので、これ等の宗教団体とは、切っても切れない深い関係である。更に、入信する閣僚らもいたり、その教団会員の議員もいる。その宗教団体の名前とは、世界統制教会である。関連団体も、多数あって、政府諮問機関のとなる場合も多い。
この世界統制教会は、元々ミッション系の教会であるが、実際には、カルト教団だと言われている。その教義自体は、可也保守的な思想が柱になっており、信者へは、教祖への忠誠と絶対服従が課せられている。教義の中の戒律を厳しく守らせて、個人の自由は、制限されている。
それらの事は、自由民衆党にとっても、都合の良い面があり、政治方針に沿うものであった。国民から自由を奪い、政府の思い通りの政治が出来るからだ。
その為、政府首脳と教団幹部たちは、お互いに協力し合い、都合のいい政策を打ち出して、国会で優位な立場を活かし、立法して行く。野党は、纏まりが無く、バラバラで、政府の暴走を抑制する事が出来ずにいる。
経済政策でも、富裕層が優先され、政府とその宗教団体の都合の良いものとなっている。
政府とその宗教団体が考えているのは、国民を管理下に置き、税金を漏らさず徴収し、国の既得権益を守り、政府とその宗教団体を未来永劫存続させる事である。
その政策の一つに、アワーナンバーカード(Our Number Card) というものがある。これは、国民に番号を振って、細かく監視、管理しようというものである。その手法として、国民にカードを作らせ、それを基に全ての個人情報を国が管理しようというのであるその個人情報は、殆ど全ての事項を網羅しており、正に管理社会の到来を予感させる。
健康・医療、 税・所得、 年金関係、 子ども・子育て、世帯情報、 福祉・介護、 雇用保険・労災等々の情報が、全て国に管理されてしまう。
具体的には、ビッグデータとして活用し、銀行口座番号や、受信料の徴収、保険証の機能、運転免許証、パスポート、所得税等の税金の徴収、交通機関の利用状況、消費動向、教育機関、選挙投票等、ありとあらゆる個人情報を利用して管理するものである。
税金等は、誤魔化しようが無くなり、国の税収が増えるのである。政府は、国からの支援金が、直ぐに口座へ振り込まれるから、このアワーナンバーカード、略してアワナカード制度が優れていると国民へアピールして、半ば強制的に登録させている。
その中でも、力をいれているのは、少子化対策である。宗教団体からも、提案された内容を元にした法案であり、既に関連法案も国会を通過して、直ぐに施行される運びとなっている。医療機関へも通達が行き、アワナカードの保険証機能を通じて、管理される事になっている。その内容は、出生率を高める為の、様々な項目が盛り込まれている。

運悪く、鈴木玲奈は、パンデミックの新型ウイルスに感染してしまったようだ。その典型的な症状の、頭痛、のどの痛み、鼻水等が見られた。彼女は、女子大学卒業後、商社の一般職で働いている。常にマスクはしていたのだが、恐らく取引先で感染してしまったのだろう。思い当たる節は、その位しか無かった。心配になって念の為、会社帰りに、薬局で買い求めた抗原キットで調べてみた。すると、そこには間違い無く、線が二本出ていた。そこで翌朝、区の発熱相談センターへ電話してみると、ある病院へ、受診するようにと、指示があった。
その病院は、通勤で駅へ行く途中にあり、彼女は毎日その前を通っていたので知っていた。一応、各診療科の看板が掛かっているので、中規模の病院かなと思った。会社へは、連絡して、事情を説明して、休みを取る事が出来た。
軽症で済む人が多い中、何故か彼女は、熱が出て、頭痛が酷く、早くこの苦しみを、何とかして欲しいと、願った。
直ぐに支度をして、マンションの部屋を後にして、その病院へと向かった。玄関へ着くと、発熱外来は、別の入り口になっていて、その案内の方へと行き、受け付けて貰えた。
部屋の片隅に座らされ、綿棒を鼻孔へ突っ込まれて検査され、新型ウィルスへの感染の診断が下った。
自宅療養の人もいる中、彼女の感染した新型ウィルスは、病院に導入されている分析装置によれば、新種の変異株であった。国からは、その変異株に感染した患者は、隔離するように、お達しが出ていたので、病院は、直ちに彼女を入院させる措置を取った。
彼女が入院した病室は、四人部屋だった。トイレ・シャワー等は共用で、急遽隔離病棟にされただけで、感染対策が施されただけの、普通の病室だ。
入院後、鈴木玲奈は、CT検査等を受け、投薬などを受けたが、症状は続き、3日間程は、固い病院のベッドの上で、苦しんだ。ナース等は、殆ど姿を見せず、何か有った時だけ、ナースコールで、呼び出す事が出来た。周りの入院患者も、咳や高熱で、具合の悪そうな人ばかりであった。それでも、玲奈は若いだけあって体力が有り、四日目には、熱も下がり、急速に回復して行った。
平熱に戻り、入院から一週間程が経つと、玲奈は漸くこの新型ウィルス感染症から、開放されるのかと思い、ホッとした。
そんな時、玲奈はナースから、退院前に、検査があると知らされます。インターホンからナースの声がして、
「今日、午後三時半から、検査が入ってますから、後で呼びだしますからね~。」
「え、検査ですか?はあ、何の検査なんですか?」
「退院前に、PCR検査とか、その他にも、決められた検査がありますからね。ちょっと時間が掛かりますよ~。」
「あー、そうなんですか?はあ、分かりました。」
「ガチャッ。」
ナースは、詳しく検査内容は言いませんでしたが、玲奈は退院出来るなら、まあいいかしらと思います。
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