診察室のアリス22

2021/08/17
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　　　　　　　連続官能小説シリーズ　
　　診察室のアリス22

Speculum Exam

視診、触診では、特に異常はありませんでした。それでは、膣内部を診察してみましょう。膣鏡を用いて、膣内部と子宮頚部、子宮口等を覗いて調べます。患者さんが嫌う検査ですが、これは基本的な検査ですから、避けて通れません。膣鏡検査をしなければ、婦人科では始まりません。性交の経験が無い場合とか、理由がある場合を覗いて、必ず行われます。

　患者さんは、年齢も若いので、クスコー氏膣鏡のMサイズを使用してあげましょう。Lサイズでは、ちょっと痛いかも知れませんね。念の為に、潤滑ゼリーを使います。本来は、使わずに行うのですが、痛がって検査出来なくなるよりは、いいでしょう。患者さんは、両脚を開らかれたままの格好で、検査を待っています。

　ドクターは、膣鏡に、無菌ゼリーを付けます。検査に影響が出ないように、少量に止めます。

　アリスは、カーテンの向こう側で、ガチャガチャと金属音がするのを聞きます。『嗚呼、何か検査器具みたいな音が聞こえるわ。何をされるのかしら？怖いわ！痛いのかしら？』　アリスは、胸がドキドキするのを覚えます。自分の陰部は、横の画面で見えていますが、今、先生が何をしているのかは、カーテンで仕切られていて見えません。

　不安な気持ちで、検査を待つアリス

　カーテンの此方側では、ドクターが膣鏡を準備しています。これから此方のクスコー氏膣鏡を用いて検査が行われます。この検査器具が、患者の膣へ挿し込まれ、膣を抉じ開け、内部が覗かれます。患者は内診台で、股を大きく拡げて、性器内を検査されます。

それでは、このスペキュラムを使って、患者さんの膣内を、調べて診ましょう。
金属製なので、固くて冷たいです。温める場合も有りますが、今回はそのまま使います。オートクレーブ済みです。検査ですから、多少の痛みが伴うのは、仕方が有りません。膣内部が診易いように、奥迄挿し込んでから、ブレードを開いて、膣を抉じ開けます。患者さんには、暫くの間、辛抱して頂きましょう。
　では、スペキュラムを、膣へ挿し込んでみましょう。

　「ではね～、検査器具を、膣へ挿し込みますからね～。力を抜いて下さいね～。力を入れると痛いですよ～。いいですか～。」と先生は、アリスへ声を掛けます。

　内診室の奥では、クリニックを訪れた女性に、膣鏡検査が実施されます。内診台の上の女性は、ドクターの声掛けには、無言のままです。ドクターの判断で、検査を受けさせられる事になって、寡黙になった女性です。ドクターは、ガチャガチャと金属音をさせながら、膣鏡のブレードが、閉じているのを確認します。