カーテンが引かれて
- 2021/02/26
- 21:52

患者さんの両脚の位置を調整して、両膝をベルトでしっかり締め付けて固定します。これで、婦人科の診察が遣り易くなりました。どぎまぎしている患者さんの視界を遮る為に、カーテンがサーッと引かれます。無用なアイコンタクトが、遮断されました。照明が落とされて、薄暗くなった内診室に、ライトに照らし出された患者さんの下腹部が、浮かび上がっています。

「では、診察を始めますから、楽にして力を入れないで下さいね。ゆっくり息をしていましょう。」と、ドクターが声を掛けます。 患者さんは、頷いて小さく返事をします。 カーテンで、視界は遮られたものの、下半身が裸なのは、変わりませんが、心理的には、羞恥心が和らぐ効果があるでしょう。 内科の診察を受けに来きた女性ですが、内科の診察後に、内診台へ案内され、婦人科の検査をされます。事前の問診票には、内科だけで無く、婦人科の質問事項も有って、それに回答しているので、断わり切れずに、内診台へ載せられてしまいました。最初は尻込みしていた女性ですが、看護師さんに説得されて、診察を受けます。

問診票の回答と問診に拠れば、性交の経験有りとなっていました。内診や膣鏡診が、可能でしょうから、通常の診察・検査・処置が行えそうです。詳しく診察してみましょう。たまに、処女の方もいらっしゃるので、初診は必ず慎重に診察を致します。例え、性交の経験有りにチェックが入っていても、一度だけとか、最近アクティブで無い場合などは、診察時に痛みが伴いますから、問診でよく訊いておきます。場合に依って、直腸からのダグラス窩触診等に替える場合があります。必要なら、前処置として、浣腸も行います。