聴診・触診

2019/11/04
18:07

　メディカル・チェアーの上で、女性の内科健診が行われます。今日来られた此方の女性が、これから順を追って、詳しく調べられます。

　ペタペタと、聴診器が女性の胸に当てられて、ドクン、ドクンと心音が聞こえて来ます。
「では、大きく息を吸って、．．．そして、吐いて．．．ゆっくり．．．」　女性は大きく息をします。聴診器からは、気道の音が聞こえて来ます。「はい、雑音は聞こえませんね。」とドクターは、呟きます。更に、ドクターは、お腹へ聴診器を当て、ペタペタと位置を変えて胃腸の動きを聴いています。「食事されましたね？　胃腸が活発に動いていますよ。」と、ドクターは微笑みます。
「大丈夫ですね。異常無ですよ。では、次に触診しますから、ブラジャーを外して頂けますか？」
　女性は、ドクターの顔を一瞥しました。ドクターは、ゆっくり頷きます。　
女性は、一瞬考えた様子ですが、手を背中へ回して、ブラジャーのホックを外しました。

　触診の為に、ブラジャーを外す女性

　女性は、触診の為と言われて、少し怯みましたが、それでも素直にブラジャーを外しました。両手を前にして隠すように、腕を組みます。ドクターは、両腕を横へ持って行くように、注意します。女性が、両手を脇に降ろすと、その乳房が露わとなりました。

　「それでは、乳房の触診も行いましょう。右手を上に挙げて下さい。そうですね。では、触診しましょう。」ドクターは、そう言って女性の右手を支えました。反対側の手で、女性の乳房の横から脇に掛けて、ゆっくりと撫でるようにして、リンパ腺を調べます。
女性は、やや不快な表情をしますが、それでも特に拒否する事は有りません。若干の不審、不満は抱いたかも知れませんが。

乳房触診を受ける女性　顔を背けます　
でも、これはホンの手始めに過ぎなかったのです。

　腹部触診

　　ドクターは、丁寧に左右の乳房触診を行います。腋下からリンパ腺の異常が無いか、ゆっくり乳房へと撫でて行きます。更に、乳房を指先や掌を使い、シコリ等が無いか、触診します。柔らかい乳房を、十文字や螺旋に押して撫でて行き、その感触で異常を探します。可也執拗な感じの触診になりますが、女性は平静を装い、静かに耐えている様子です。ぷよぷよと、指先で押される度に、乳房が揺れます。下から撫で上げられ、乳首に触れると、ビクンと体が反応します。左右、執拗な触診が続きます。

　更に、メディカル・チェアーは倒され、フラットになりました。ドクターは、更に詳しく触診を続けています。

　ドクターは、女性の左右の乳首を、強く摘んで、分泌液が出ないか確かめます。堪らず女性は声を上げます。「はい、大丈夫ですねー。異常は無さそうですよー。」　異常が認められれば、マンモグラフィーや、超音波検査へ回しまが、年齢も若いし、特にシコリ等も認められないので、その必要性も無さそうです。更に、腹部の触診も行われます。肝臓の大きさや、内臓の異常などが無いか、グイグイと指先や掌を使い、触診を続けます。

　乳首を調べられる女性

フラットにされたメディカル・チェアーの上で、女性はライトに照らされながら、乳房の触診と、腹部の触診を受けます。メディカル・チェアーの上で、女性の肌が白く浮き上がります。ドクターの指先と掌が、柔らかくて弾力のある乳房を押すと、ぷるんぷるんと、揺れています。摘まれた両乳首は、ピンと立ったままです。腹部への触診は、指先がお腹へ食い込み、やや苦し気な表情になる女性です。

乳房や腹部の触診が終わると、取り敢えず、女性にタオルケットが掛けられ、次の診察を待ちます。