選択肢
- 2019/10/02
- 21:47
愛美は、悩んでいた。もう直ぐアラサーだ、妊娠が難しくなる年齢になって来る。結婚して、家庭が欲しいと思う。だけど、今迄付き合って来た彼氏は、ろくでなしばかりだった。今は、仕事が充実していて、もっともっと、色んなプロジェクトを遣り熟して行きたいと思っている。でも、今の時期を外すと、生涯一人暮らしになってしまいそうだ。今更、男性と結婚しても、上手く行きそうにない。男は、直ぐに浮気するし、自分勝手だ。もう一緒に暮らすのは、うんざりだ。でも、子供だけは産んでみたい。今の私なら、経済力はあるし、十分シングルマザーで遣って行けるだろう。数か月くらいのブランクなら、幾らでも取り戻せるだろう。せめて、一人くらいは、産んでみたいな。
ネットで、あれこれ検索してみると、似たような人は、一杯いて、今直ぐ相手がいなくても、精子バンクを利用して、妊娠、出産している人がいる。体験談も一杯ある。
愛美は、ネット検索で、あらゆる情報を調べ上げた。するとある日、ふと見たサイトの経験談が目に留まった。手軽に人工授精して呉れるクリニックがあるらしい。早速、そのSNSで評判のクリニックをチェックしてみた。
専用アプリがあるらしかったので、スマートフォンへインストールしてみた。すると、必要フォームに入力すると、直ぐに案内が送られて来た。愛美は、それを熟読して、一晩考え、申し込んでみることにした。
そこには、精子バンクから取り寄せる、相手のIQや身長、体重、学歴などが詳細に記載されている。希望の項目へチェックを入れると、直ぐに結果が見れた。そして、費用とその方法の案内が送られて来た。全て、スマートフォン上で行える。
愛美は、少しワクワクした。少し費用は掛かるが、自分が思っていた通りに、子供が産めそうだ。色んな事が頭に浮かんで来た。何処で産もうか...。 男の子か女の子か。どんな服を着せようか。何処の保育所に入れようか。お金出せば、いい所が有るわよね。そうよ、迷ってないで、決断すればいい事よ。
愛美は、持ち前の決断力と実行力で、事を進めた。ポンポンと指先で、スマートホンのボタンをタッチして、必要事項をチェック。そして、諸経費を送金。面談と、処置を受ける日を予約した。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
その日が、今日遣って来た。愛美は、ドキドキしながら、そのクリニックを訪れた。スマホのマップで、直ぐに場所は分かった。ビルの玄関には、セキュリティがあった。スマホを当てると、扉がスーッと開いた。エレベータでその階へ行き、又ID用の装置がドアの横にあった。スマホを当てると、ドアがカチャリと解錠した。クリニックの受付に行くと、ソファーにお掛け下さいと、スマホの画面に出た。暫くソファーに腰掛ける。待合室には、病院独特の臭いがした。愛美は、流石に少し怖くなり、やはり胸がドキドキして、喉が渇く。指先が、少し震えるのを覚えた...
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
間もなく、受付の女性職員が遣って来た。、「○○愛美さんですね、ではこちらへどうぞ。」 愛美は、ロッカー室へ案内された。
「お着物を、全部抜いてから、此方の検診衣にお着換え下さい。下着も取って下さい。お着替え済みましたら、又先程のソファーでお待ち下さい。完全予約制ですので、他の方はいらっしゃいませんが、貴重品などは、ロッカーへ入れて置いて下さい。ではどうぞ。」 そう言うと、女性職員は出て行きました。
愛美は、バタンとロッカーを開け、上着を脱ぎ、靴下も脱ぎます。脱いだ着衣をハンガーへ掛けて、靴下も脱ぎ、手渡された検診衣に着替えます。
薄い不織布の検診衣は、少し心もとない気もしますが、全身を覆って呉れるので、安心です。ロッカーの扉を再びバタンと閉めて、ガチャリと鍵を掛けます。そして再び待合室のソファーへ腰掛けました。
ソファーの横には、患者さんへと言うパンフレットがあったので、パラパラと捲ってみる。これから受ける処置の、大まかな案内があった。『うわー、やっぱりこんな事されるんだー。そうよね、当たり前よね。産婦人科だもんね。』 お股が汚れていないか、少し気になる愛美です。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
あれこれ、想像しながら、ソファーで、落ち着かない時を過ごす。
間も無く、ドアが開いて、看護師さんらしき女性に、「○○愛美さんですねー、どうぞこちらへお入り下さい。」と呼ばれた。愛美は、覚悟はしていたものの、いざとなると、やはり緊張してしまった。

中から出て来た女性看護師さん
愛美は、おずおずと立ち上がり、呼ばれた方へ歩き出しました。思わず、手と足が同時に出そうなぎこちない歩き方になってしまいました。「は、はい。」と返事をして開いたドアの方へ行きます。

緊張の一瞬
これから、一体どうなる事やら...愛美の緊張はピークに
口から心臓が飛び出しそうです。
ドアを入ると、ドクターがいました。看護師さんに案内され、室内へ入ります。
ドクターは、「こちらへどうぞ~。」と声を掛けてくれました。
愛美は、『嗚呼、遂に現実に始まるんだ~。』と、嬉しくもあり、怖くも感じます。

クリニックへ訪れた、予約の女性
これから、面談して、今回の処置の承認が行われ、事前検査が始ります。
異常無ければ、続けてICIの処置を受けます。
処置は内診台で行われます。
ネットで、あれこれ検索してみると、似たような人は、一杯いて、今直ぐ相手がいなくても、精子バンクを利用して、妊娠、出産している人がいる。体験談も一杯ある。
愛美は、ネット検索で、あらゆる情報を調べ上げた。するとある日、ふと見たサイトの経験談が目に留まった。手軽に人工授精して呉れるクリニックがあるらしい。早速、そのSNSで評判のクリニックをチェックしてみた。
専用アプリがあるらしかったので、スマートフォンへインストールしてみた。すると、必要フォームに入力すると、直ぐに案内が送られて来た。愛美は、それを熟読して、一晩考え、申し込んでみることにした。
そこには、精子バンクから取り寄せる、相手のIQや身長、体重、学歴などが詳細に記載されている。希望の項目へチェックを入れると、直ぐに結果が見れた。そして、費用とその方法の案内が送られて来た。全て、スマートフォン上で行える。
愛美は、少しワクワクした。少し費用は掛かるが、自分が思っていた通りに、子供が産めそうだ。色んな事が頭に浮かんで来た。何処で産もうか...。 男の子か女の子か。どんな服を着せようか。何処の保育所に入れようか。お金出せば、いい所が有るわよね。そうよ、迷ってないで、決断すればいい事よ。
愛美は、持ち前の決断力と実行力で、事を進めた。ポンポンと指先で、スマートホンのボタンをタッチして、必要事項をチェック。そして、諸経費を送金。面談と、処置を受ける日を予約した。
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その日が、今日遣って来た。愛美は、ドキドキしながら、そのクリニックを訪れた。スマホのマップで、直ぐに場所は分かった。ビルの玄関には、セキュリティがあった。スマホを当てると、扉がスーッと開いた。エレベータでその階へ行き、又ID用の装置がドアの横にあった。スマホを当てると、ドアがカチャリと解錠した。クリニックの受付に行くと、ソファーにお掛け下さいと、スマホの画面に出た。暫くソファーに腰掛ける。待合室には、病院独特の臭いがした。愛美は、流石に少し怖くなり、やはり胸がドキドキして、喉が渇く。指先が、少し震えるのを覚えた...
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間もなく、受付の女性職員が遣って来た。、「○○愛美さんですね、ではこちらへどうぞ。」 愛美は、ロッカー室へ案内された。
「お着物を、全部抜いてから、此方の検診衣にお着換え下さい。下着も取って下さい。お着替え済みましたら、又先程のソファーでお待ち下さい。完全予約制ですので、他の方はいらっしゃいませんが、貴重品などは、ロッカーへ入れて置いて下さい。ではどうぞ。」 そう言うと、女性職員は出て行きました。
愛美は、バタンとロッカーを開け、上着を脱ぎ、靴下も脱ぎます。脱いだ着衣をハンガーへ掛けて、靴下も脱ぎ、手渡された検診衣に着替えます。
薄い不織布の検診衣は、少し心もとない気もしますが、全身を覆って呉れるので、安心です。ロッカーの扉を再びバタンと閉めて、ガチャリと鍵を掛けます。そして再び待合室のソファーへ腰掛けました。
ソファーの横には、患者さんへと言うパンフレットがあったので、パラパラと捲ってみる。これから受ける処置の、大まかな案内があった。『うわー、やっぱりこんな事されるんだー。そうよね、当たり前よね。産婦人科だもんね。』 お股が汚れていないか、少し気になる愛美です。
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あれこれ、想像しながら、ソファーで、落ち着かない時を過ごす。
間も無く、ドアが開いて、看護師さんらしき女性に、「○○愛美さんですねー、どうぞこちらへお入り下さい。」と呼ばれた。愛美は、覚悟はしていたものの、いざとなると、やはり緊張してしまった。

中から出て来た女性看護師さん
愛美は、おずおずと立ち上がり、呼ばれた方へ歩き出しました。思わず、手と足が同時に出そうなぎこちない歩き方になってしまいました。「は、はい。」と返事をして開いたドアの方へ行きます。

緊張の一瞬
これから、一体どうなる事やら...愛美の緊張はピークに
口から心臓が飛び出しそうです。
ドアを入ると、ドクターがいました。看護師さんに案内され、室内へ入ります。
ドクターは、「こちらへどうぞ~。」と声を掛けてくれました。
愛美は、『嗚呼、遂に現実に始まるんだ~。』と、嬉しくもあり、怖くも感じます。

クリニックへ訪れた、予約の女性
これから、面談して、今回の処置の承認が行われ、事前検査が始ります。
異常無ければ、続けてICIの処置を受けます。
処置は内診台で行われます。