新患女性の膣鏡診
- 2018/06/05
- 20:42

トレーに用意された、クスコー氏膣鏡が、冷たく銀色に光っています。これから、新患女性の膣鏡検査が行われます。勿論、実際には膣鏡は温められてから使用されます。オートクレーブ滅菌処理済みの検査器具として、中材から配達されます。ウイルス感染防止の為、完全に滅菌されています。
子宮頚部等の膣内の細胞診を行う為に、最初に膣鏡診を行います。そのため、出来るだけゼリーなどの使用を控えます。その後、内診を行いましょう。
ガチャガチャと金属音がして、ドクターが戻って来ました。手には、クスコー氏膣鏡を持っています。「それでは、膣鏡診を行いますね。楽にしていて下さい。力を入れると痛いかも知れませんよ。直ぐに終わりますからね。」
カーテンの向こう側から、か細い声が聞こえて来ます。心なしか、膝に力が入ったように見えます。足首が動き、つま先に力が入ります。

これから、膣が開かれ、子宮頚部を見る事が出来ます。
どこか知らない初めてのクリニックで、消毒液の臭いの中、黒い冷たい診察椅子に載せられ、両脚をベルトで締められて、婦人科の診察を受けます。目の前のカーテンは、ライトで明るく見えますが、下腹部は風を感じて頼りない限りです。足元で先生の気配だけではなく、数人の足音を聞きます。

クスコー氏膣鏡のサイズは、標準的なMを使用してみましょう。膣鏡診の遣り方は、下図を参考にしましょう。実際には、個人差が有り、年齢差、性交の経験、出産歴等々により、大きく異なります。事前の面談、問診票、問診等で確認しておきます。視診、触診を経て、膣鏡診が行われます。

実際の診察迄は、座学だけではなく、モックアップ等を使った、実習・訓練、臨床経験が必要です。一般の方が真似をすると、大怪我の元ですので、注意しましょう。
「ん~、それではちょっと中を拝見しますよ~。」
ドクターの目の前には、ラビアが充血して赤くなり、濡れてヌラヌラと光り開いた性器が見えています。ドクターは、気に掛ける事も無く、検査器具を手にして患者さんへ声を掛けます。

「さあ、どうかな? ちょっと(>_<)痛いかな~、大丈夫かな~?」ブツブツとドクターは呟きます。声に反応したのか、患者さんのお尻の穴はすぼまり、引っ込みます。