Its quaint events were hammered out—
- 2018/05/03
- 11:24

するうち ものがたり いきづまり
おもいつきも そこついて
そこで へとへと ふらふらのため
なんとか ひざまずき うちきろうと
「つづきは またこんど――」「いまが こんど!」
と おおごえで はしゃがれる

なんともけったいな絵づらのなかで――腕をつかまれ、ひきあげらえた、顔が冷たい床にぴたーとなった金髪毛むくじゃらアリス、お尻を見られてはずかしくて気持ち悪くていやな気分。
さてここで考えるべきは、どうやって逃れるか。かわかし方を考えるうち、ものの数分するとけっこうなことばを投げかけられたというか、気づいたら随分と酷い恰好をさせられて、鬼が変なお話ししてきて、生まれたときからの取り調べみたくなっていてね。なるほど鬼とは長々言い争ったものだから、しまいにはむすっとされたんだけど、ここで「わたしのは女の子なの、だから嫌だと分かってるくせに、そんな事知らないに決まってる」なんて言おうものなら、アリスだって鬼の事なんて何にも知らないからそんなのうなづけないし、アリスも自分からぜったいお年を口にしたくないので、どっちもあとはもう言えない。。」

とうとう鬼さんが、そこそこひとかどのものみたいだってことで、よろこんでね、「落ち着けや、アリスちゃん、よおく聞け! おれがすぐにでもお前を一人前の女の人にりっぱってほどにしてやる!」すぐさまみんなは大きく輪になってこしを下ろして、アリスがどまんなか。アリスは気になるとばかりに目を鬼さんにじいっと、だっていますぐにでも許してもらわないと、ひどくはずかしい目に合うんじゃないかとみんな引きそうだと気にやんでいたんだ。

鬼さんは言いました「アリスちゃんは、逃げ足が速いなあ。だから、もう二度と逃げ出さないようにしないとね。おやおや、一番いい方法は、これをじっさいにやってみることだよ。」(逃げ足の速い囚人なんかには、一番いいんだ。きみにもやってみようね。だからそのやりかたを説明しておこうか)
まず鬼さんは、なんとなく丸いかんじの先っぽの、釣り針を大きくしたような金属の棒を取り出しました(「せいかくなかたちはどうでもいいんだよ」だそうです)。それから一同みんな、その釣り針を大きくしたような鈎棒をあちこちからみています。そしてだれも「どうするの?」といわないので、みんなすきなこと言いだして、勝手に喋っていたので、かなかなかどうするのかわかりませんでした。でも、みんなじっとみているので、かなりはずかしい。鬼さんがいきなりどなりました。「では、アリスが二度とにげないようにする!」するとみんなアリスのまわりにむらがって、はあはあいいながら、ききました。「でも、それ、どうするの?」

この質問は、アリスもみんなもずいぶん考えこまないとこたえられませんでした。そこで、アリスはながいこと、床におでこをあててすわりこみ(シェイクスピアの絵をみると、いつもこういうかっこうをしてるよね)、のこりはだまってみまもっています。とうとう鬼はいいました。「考えているより、実際に遣ってみれば直ぐに分かる事だよ。みーんなこれで分かるんんだよ、だから全員が成程と思ってもらわなきゃ」つるんと鈎棒は、アリスのお尻に入ってしまいました。

「でも、どんな感じなんだろう?」かなりの声がいっせいにききました。
「そりゃこの子に訊かないと分からないに決まってるだろう」と鬼は、アリスに訊きました。「どんな感じだ?」。するとみんながアリスのまわりにむらがって、くちぐちにさけびます。「どんなだ! どんな!」
アリスはどうしたらいいかさっぱりわからず、困ってしまって正直に言いました。「冷たくて少し痛かったわ。今も変な感じ。冷たいの。お尻が引っ張られるし、ウンチしたいような、したくないような。」 口にボールが入っているので、何を言っているのか、みんなには分かりませんでした。
「でもこの子なにか言ってるけど分からないね。だって、口に何か入ってるよ。」と誰か。
「もちろんだ」鬼は、とってもえらそうです。そして「お尻は痛くないかね?」とアリスにいいました。
「動けないし、喋れないの」アリスはかなしそうにいいました。

アリス本当は怒ってる