Alice! a childish story take
- 2018/05/02
- 09:57
Alice! a childish story take,
And with a gentle hand
Lay it where Childhood's dreams are twined
In Memory's mystic band,
Like pilgrim's wither'd wreath of flowers
Pluck'd in a far-off land.

これは、にげだすぜっこうのチャンスだとおもったので、アリスはすぐにかけだして、かなりつかれて息がきれるまで、走りつづけました。鬼のほえる声は、もう遠くでかすかにきこえるだけでした。
This seemed to Alice a good opportunity for making her escape; so she set off at once, and ran till she was quite tired and out of breath, and till the devil's bark sounded quite faint in the distance.
はあはあ...
「でも、すっごく変な部屋だったなあ」とアリスは考えながら、鬼に捕まえられて連れ戻されました。「何とか逃げ出したかったなあ――あたしさえちゃんとした部屋に行けばよかった! あ、そうだった! あたし、まだ白いウサギさん追っかけないと! わすれるとこだったわ。さーて――どうすればいいのかな? たぶんなんかしら、されるの、言う事聞いていればいいんでしょうね。でもなにを? それが大問題だわ」

デビルとアリスは、しばらくだまっておたがいを見つめていました。とうとうデビルが、口を開き、めんどうくさそうな、低い声で話しかけてきました。
「アリス、お前は未だ分かっていないようあなだな?」とデビルが言います。
これは会話の出だしとしては、あんまり気乗りするものじゃありません。アリスは、ちょっともじもじしながら心の声で答えました。「あ、あ、あの、あまりよくわかんないんです、いまのところ――少なくとも、ドアを開けたきたときには、白いウサギを追っかけていたのはわかってたんですけど、でもそれからあたし、何回かノックしたのに誰も答えないから」
「そりゃいったいどういうことだね」とデビルはきびしい声で申します。「自分の言いたいことも言えんのか!」
アリスは言いました。「はい、口に何かがはいっているから自分の言いたいことが言えないんです。だってあたし、間違って入っただけですもん、ね?」
「『ね?』じゃない」とデビルが言います。
「これでもせいいっぱいの説明なんです」とアリスはとてもれいぎ正しく心の声でこたえました。「なぜって、自分でもわけがわからないし、一日でこんなに大きさがいろいろかわると、すごく頭がこんがらがるんです」
「がらないね」とデビル。
「まあ、あなたはそういうふうには感じてらっしゃらないかもしれないけれど、でも人って間違えた時――だって誰でもいつか遣ってしまうんですからね――それから突然こんな事になったら、たぶんきみょうな気分になると思うんですけど。思いません?」
「ちっとも」とデビル。
「じゃあまあ、あなたの感じかたはちがうかもしれませんけれど、でもあたしとして言えるのは、あたしにはすごくきみょうな感じだってことです」
「あんた、か!」とデビルはバカにしたように言いました。「あんた、こどもか?」
これで話がふりだしにもどりました。アリスは、デビルがずいぶんとみじかい返事しかしないので、ちょっと頭にきました。そこでむねをはって、とてもおもおもしく言いました。「思うんですけれど、あなたもご自分のことをまず話してくださらないと」
「どうして?」とデビル。

これまたなやましい質問です。そしてアリスはいい理由を考えつかなかったし、デビルもむしもずいぶんときげんがよくないようだったので、あっちを向くことにしました。
「前を向け!」とデビルがうしろからよびかけました。「だいじな話があるんじゃ!」
これはどうも、なかなか期待できそうです。そこでアリスは向きをかえると、また会話します。
「カッカするな」とデビル。
「それだけ?」とアリスは、はらがたつのをひっしでおさえて言いました。
「いや」とデビル。
じゃあ解いてよ、とアリスは思いました。ほかに出来ることもなかったし、それにホントに聞くねうちのあることを言ってくれるかもしれないじゃないですか。何分か、デビルはなにも言わずにアリスを抱えるだけでしたが、とうとうう紐と鈎棒を取り出し、膝まづけと言いました。「で、いやだとでも思うのか?」
And with a gentle hand
Lay it where Childhood's dreams are twined
In Memory's mystic band,
Like pilgrim's wither'd wreath of flowers
Pluck'd in a far-off land.

これは、にげだすぜっこうのチャンスだとおもったので、アリスはすぐにかけだして、かなりつかれて息がきれるまで、走りつづけました。鬼のほえる声は、もう遠くでかすかにきこえるだけでした。
This seemed to Alice a good opportunity for making her escape; so she set off at once, and ran till she was quite tired and out of breath, and till the devil's bark sounded quite faint in the distance.
はあはあ...
「でも、すっごく変な部屋だったなあ」とアリスは考えながら、鬼に捕まえられて連れ戻されました。「何とか逃げ出したかったなあ――あたしさえちゃんとした部屋に行けばよかった! あ、そうだった! あたし、まだ白いウサギさん追っかけないと! わすれるとこだったわ。さーて――どうすればいいのかな? たぶんなんかしら、されるの、言う事聞いていればいいんでしょうね。でもなにを? それが大問題だわ」

デビルとアリスは、しばらくだまっておたがいを見つめていました。とうとうデビルが、口を開き、めんどうくさそうな、低い声で話しかけてきました。
「アリス、お前は未だ分かっていないようあなだな?」とデビルが言います。
これは会話の出だしとしては、あんまり気乗りするものじゃありません。アリスは、ちょっともじもじしながら心の声で答えました。「あ、あ、あの、あまりよくわかんないんです、いまのところ――少なくとも、ドアを開けたきたときには、白いウサギを追っかけていたのはわかってたんですけど、でもそれからあたし、何回かノックしたのに誰も答えないから」
「そりゃいったいどういうことだね」とデビルはきびしい声で申します。「自分の言いたいことも言えんのか!」
アリスは言いました。「はい、口に何かがはいっているから自分の言いたいことが言えないんです。だってあたし、間違って入っただけですもん、ね?」
「『ね?』じゃない」とデビルが言います。
「これでもせいいっぱいの説明なんです」とアリスはとてもれいぎ正しく心の声でこたえました。「なぜって、自分でもわけがわからないし、一日でこんなに大きさがいろいろかわると、すごく頭がこんがらがるんです」
「がらないね」とデビル。
「まあ、あなたはそういうふうには感じてらっしゃらないかもしれないけれど、でも人って間違えた時――だって誰でもいつか遣ってしまうんですからね――それから突然こんな事になったら、たぶんきみょうな気分になると思うんですけど。思いません?」
「ちっとも」とデビル。
「じゃあまあ、あなたの感じかたはちがうかもしれませんけれど、でもあたしとして言えるのは、あたしにはすごくきみょうな感じだってことです」
「あんた、か!」とデビルはバカにしたように言いました。「あんた、こどもか?」
これで話がふりだしにもどりました。アリスは、デビルがずいぶんとみじかい返事しかしないので、ちょっと頭にきました。そこでむねをはって、とてもおもおもしく言いました。「思うんですけれど、あなたもご自分のことをまず話してくださらないと」
「どうして?」とデビル。

これまたなやましい質問です。そしてアリスはいい理由を考えつかなかったし、デビルもむしもずいぶんときげんがよくないようだったので、あっちを向くことにしました。
「前を向け!」とデビルがうしろからよびかけました。「だいじな話があるんじゃ!」
これはどうも、なかなか期待できそうです。そこでアリスは向きをかえると、また会話します。
「カッカするな」とデビル。
「それだけ?」とアリスは、はらがたつのをひっしでおさえて言いました。
「いや」とデビル。
じゃあ解いてよ、とアリスは思いました。ほかに出来ることもなかったし、それにホントに聞くねうちのあることを言ってくれるかもしれないじゃないですか。何分か、デビルはなにも言わずにアリスを抱えるだけでしたが、とうとうう紐と鈎棒を取り出し、膝まづけと言いました。「で、いやだとでも思うのか?」